初心者・未経験でも簡単に仕事が探せるクラウドソーシングですが、悪質クライアントによる怪しい仕事も多く出回っています。
案件を見極めていかないと、
「報酬が激安すぎて、全然稼げない…」
「商品の購入をさせられるんだけど…大丈夫かな?」
「思っていた仕事と全く違った。早くやめたい」
など、無駄な時間を取られてしまうだけではなく、中には詐欺まがいの案件も…。
そこで今回は、クラウドソーシングでの怪しい仕事の見分け方を解説します。
この記事の内容は以下の通りです。
- 悪質クライアントを見分ける2つのポイント
- 悪質案件・詐欺案件を回避する、6つのチェック項目
- 悪質案件の可能性が高い募集タイトル例
今回の内容は、ランサーズ・クラウドワークス共通で使えます。
クラウドソーシングで在宅ワークをする人は、必ず知っておいて欲しいポイントです。
【まず確認】悪質クライアントを見分ける2つのポイント
悪質クライアントを避けるためにまず確認するべきポイントについて、ランサーズ・クラウドワークスのそれぞれで紹介します。
ランサーズで見るのは「発注率」と「評価」
ランサーズでチェックするのは「発注率」と「評価」です。
依頼詳細画面の右側に出る、クライアント情報の部分ですね。
この発注率が低い場合、提案してもそもそもクライアントが発注しない(=誰も選ばない)可能性があります。
目安としては発注率50%未満の場合は注意した方が良いと思います。頑張って提案文を作っても、発注しないクライアントなら時間の無駄になってしまいますからね。
そして評価は全体の数字だけでなく、そのクライアント名をクリックした先にある評価コメントもしっかりチェックしてください。
ここによくないコメントが多かったり、あまりにひどい内容が書いてあったりしたら避けておいた方が無難です。
またひどい内容がなかったとしても、良いクライアントなら「信頼できるクライアント様です」「いつも丁寧なご対応ありがとうございます」など、感謝のコメントが書かれているはずです。
レビューの数値が高い場合でも、そういったコメントがほとんどないクライアントは警戒しておきましょう。
クラウドワークスで見るのは「募集実績」と「レビュー」
クラウドワークスでチェックする部分は「募集実績」と「レビュー」です。
仕事の詳細ページの下の方にスクロールすると、クライアント情報が出てきます。
クラウドワークスではランサーズのような「発注率」が出ないので、代わりに募集実績(=募集した件数)をチェックします。
募集実績が0や1の場合は、一応気をつけておきましょう(クライアント側が仕事依頼に慣れていない可能性があります)。
そして、評価は一つ一つのコメントが大切です。全部見る必要はないので、ザッと確認しておきましょう。
コメントを見て、問題なさそうなクライアントだと判断できてから応募するのが確実です。
悪質案件・詐欺案件を回避する、6つのチェック項目
詐欺案件や地雷案件を避けるために、上記2つのポイントに加えて以下の6項目もチェックしておきましょう。
- 文字単価0.4円未満
- テストライティングが無報酬
- 商品購入・レビュー記載・外部サービスへの登録など
- 個人情報を聞いてくる
- 依頼内容が曖昧で、何の仕事かよくわからない
- クライアントからのメッセージ文章が異常に短い
①文字単価0.4円未満
いくら初心者でも、文字単価0.4円未満は安すぎです。それで稼ぐのはかなり厳しいですよ。
「ライティングを始めたばかり」という人は、文字単価0.5円~0.7円あたりを狙ってみましょう。そして慣れてきたら、少しずつ文字単価の高い案件にチャレンジです。
たまに「文字単価0.1円以下」もあって驚きますが…。そういった案件は基本スルーでOKです。
②テストライティングが無報酬
テストライティング分は報酬を出さないクライアントも、残念なことに多いです。また「テストに合格した方のみ報酬を支払います」というパターンも。
しかし以下のとおり、ランサーズ・クラウドワークスでは無報酬でテストライティングを行わせる行為を禁止しています。
サンプル提出を求める仕事依頼
ランサーズでは、提案時に無料でサンプル提出を求める仕事はご依頼いただけません。ただし、別途直接依頼でサンプルをご依頼いただく旨の記載、もしくはポートフォリオの提出を求めることは可能です。
弊社にて不適切である、または問題があると判断した仕事の依頼を禁止しています。
<具体例>
(中略)
すでに作成済みのサンプルやポートフォリオの提出ではなく、テストライティングやサンプル作成を無報酬でおこなわせる、または基準に満たない場合は報酬を支払わないなど、無報酬での作業を示唆する依頼
ということで、テストライティングが無報酬の時点で受けないことをおすすめします。
③商品購入・レビュー記載・外部サービスへの登録など
- 「◯◯の商品を購入してください」
- 「◯◯に関するレビューを記載してください」
- 「◯◯というサービスに登録してください」
こういった仕事にも気をつけましょう。ケースバイケースではあるものの、利用規約に違反している場合も多々あります。
(※契約後に、連絡ツールである「Chatwork(チャットワーク)」や「Slack(スラック)」などに登録するのは問題ありません)
判断に迷った際には、ランサーズ・クラウドワークスの利用規約で確認してみてください。
※全部を読むのは大変なので、ページ内検索などで該当場所だけ見るのが良さそうです。
④個人情報を聞いてくる
契約前でも後でも、本名・住所・電話番号・メールアドレス・LINEのIDなどの個人情報を聞いてくるクライアントにも注意です。
(※ただし、本名だけは秘密保持契約のために必要な場合があります)
基本的に全ての連絡はクラウドソーシングサイト(もしくはChatworkやSlackなどの連絡ツール)を通して行うため、これらの情報は不要のはず。
もし開示を求められても安易に教えず、まずは理由を聞くようにしてください。
⑤依頼内容が曖昧で、何の仕事かよくわからない
依頼内容が曖昧なクライアントは、僕の経験上、後々めんどくさいことになる可能性が高いです。
文字数、文字単価、記事数、執筆内容、納期など、基本的なことが書かれていない仕事は避けるか、応募前に発注者に質問しておきましょう。
「とりあえず契約してから詳細を聞く」はNGです。納得してから契約してくださいね。
⑥クライアントからのメッセージ文章が異常に短い
メッセージのやり取りが丁寧じゃないクライアントは、危険度高めです(笑)
例えば何か質問した時に、
返信がこの10文字のみ、など。
ある程度の信頼関係ができあがった後なら別ですが、初っぱなからこういう返信のクライアントは避けた方がいいですね。
こんな募集タイトルは注意!悪質案件の可能性があります
案件を見るのに慣れてくると、仕事の募集タイトルだけでも「ちょっと怪しいかも…」と判断できるようになります。
僕の経験上、以下のような募集タイトルは地雷案件が多かったので注意してください。
- 「初心者・未経験OK」「ライティングが学べる」系のタイトル
- 「月収○○万円以上」「高単価」系のタイトル
- 「文字単価は最大で○円」「○記事以上で昇給」系のタイトル
- 煽ってくる系のタイトル
【大前提】タイトルを見て、ジャンルや文字数が分かるか?
大前提として、募集タイトルの中にジャンルや文字数が書いてあるかを確認しておくと良いです。
例えば、以下のようなタイトルなら問題ありません。
- 【文字単価1.7円/4,000文字/Webマーケティング】記事制作の募集
- 「お金」に関するライティング案件【2,000円/1,000文字】
こんな感じでジャンルや文字数が書いてあれば、どんな仕事なのかがタイトルを見ただけである程度イメージできますよね。
しかしジャンルや文字数が一切書かれてないタイトルも多く、それを見かけたら警戒してください。
注意すべき募集タイトルを具体的に説明していきます。
「初心者・未経験OK」「ライティングが学べる」系のタイトル
- 《主婦や未経験者を優遇!》 0からライティング技術を学びたい人に最適!
- 【ライティングスキルが欲しい方】マニュアル豊富!ライティングの基礎が学べるお仕事です
こういった募集タイトルには注意です。
初心者にとっては一見良さそうですが、総じて報酬が安いです。こういったタイトルでは0.1円以下の仕事も割と多かったりします。
そして報酬が安いことを、
という理由で正当化してきます(笑)
仕事をしたら、しっかりとそれに見合った報酬をもらいましょう。
「初心者でライティングスキルに不安がある…」という人は、こういった案件ではなくライティング関連の本で勉強する方が正しい知識が身につきますよ。
初心者Webライターにおすすめの本をこちらの記事で4冊まとめました。併せて参考にしてください。
「月収○○万円以上」「高単価」系のタイトル
- 【ライター月収50万も可】高単価のライティング案件
- 《在宅で月30万円以上稼ぐ方も》記事作成を任せられる方を複数名募集!
このように高い報酬で興味を惹こうとするタイトルにも気をつけましょう。
こういった仕事の内容を見てみると、何をやるのかハッキリ書いてなかったり読んでもよく分からないことも。
「報酬の総額」ではなく、最初は「ジャンルと文字単価」で選んでおくのが無難です。
「文字単価は最大で○円」「○記事以上で昇給」系のタイトル
- 最大文字単価1.5円!様々なジャンルに対応できるライターを大量募集!
- 案件豊富で得意なジャンルから執筆できます【1文字2円も可能】
これよく見ると「”最大”文字単価1.5円」や「1文字2円”も”可能」など、かなり微妙な表現を使ってるんですよね…。
そして内容を読んでみると、
と書いてあったり、ほかにも
こんなのもあります…。
本当に昇給するのかどうかは微妙なところですし、「◯記事以上納品したら単価アップ!」とか言ってくるクライアントって、ライターを大切にしてない感じがありませんか…?
これに関しては悪質かどうかは断定できませんが、僕なら受けません。
煽ってくる系のタイトル
- 【いつまでも1文字1円ライターでいいの?】本当に価値のあるメディアを一緒に作っていきましょう
謎に煽ってくるタイトル。たまにあります。
見てる分には面白いですが…、これも何をやるのか具体的に書かれていないことが多いですね。
まとめ:悪質案件・悪質クライアントは全力で回避しよう
今回紹介したポイントをチェックしておけば、悪質クライアントに苦しめられる可能性はかなり減らせるはずです。
そして少しでも違和感を感じたら契約しない(承諾しない)ことが大切です。契約前であれば、提案して当選した後であっても自由に断れますので。
引っかかる部分が一つでもあれば、必ずクライアントに確認してから契約してください。
そして地雷案件さえ回避できれば、優しくて好条件な仕事をくれるクライアントもたくさんいますので頑張って探していきましょう!
その他、クラウドソーシングを使うにあたっての注意点は以下の記事に詳しくまとめています。こちらも併せてご覧ください。
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